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日本の企業社会はかつてから男性社会だと言われ、ジェンダーギャップ指数においても世界中で最下層グループに属するなど、社会的に重要なジェンダー平等については不名誉な立場にあります。その挽回の狙いも含め、女性活躍推進の動きは加速しつつあるように…
人的資本経営は、実務の世界では「人材を資本と捉えて企業価値の向上につなげる経営手法」だと定義されているようです。例えば、パーソルの調査によると、「近年、大企業を中心に、人材を「資本」と捉えて、採用や育成などの人材施策に投資を行うことで、中…
「人的資本経営」という用語が使われだし、これが一大ブームとなり数年が立ちました。ブームの勢いは衰えを知らず、本ブログとしても無視するわけにはいかなくなってきました。当初から、人的資本経営(ヒューマン・キャピタル・マネジメント)という言葉に…
近年は、「パーパス経営」がバズワードとなり脚光を浴びています。バズワードになる前も、企業経営におけるミッションや経営理念、経営哲学の重要性は再三指摘されてきました。よって、パーパス経営という言葉を「ミッション経営」とかに置き換えたりしても…
複雑化が進む現代社会では、組織や社会において困難な課題を多くの人々の力を結集して解決していく必要に迫られています。社会全体でいえば、地球環境破壊、社会的不平等、国際紛争、エネルギー、生命倫理など、企業や組織でも、グローバル化、ダイバーシテ…
歴史を変えるような画期的ななビジネスや商品、あるいは革新的なマネジメントの改善などにつながるようなイノベーティブなアイデアはどのように生み出されるのでしょうか。これに関しては、ニュートンのリンゴのように、何かの拍子に突然ひらめく(アイデア…
近年、「行動経済学」が脚光を浴びています。行動経済学とは何かを一言でいうならば「人々の経済行動の理解と説明に焦点を絞った心理学」もしくは、「経済学の衣をまとった心理学」だと言えます。本質的には「人間の判断や意思決定に関する心理学」なのです…
ビジネスや経営に関わらず、私たちの成功や失敗に何らかの形で運が関わっていることは否定できません。しかし、運に対して単に受動的であるのではなく、運を積極的に味方につけるスキルや心構えを持っていれば、成功する確率を高め、幸運を味方にすることが…
現代は、VUCA(変動制、不確実性、複雑性、曖昧性)の時代と呼ばれています。このような複雑な世の中において企業を経営したり世渡りを行っていくうえでますます注目が高まっているのが「システム思考」です。システム思考とは、対象や環境を様々な要素が結…
企業を経営することには、ゴーイング・コンサーン(継続性、持続性)を前提としています。つまり、企業の経営者は、企業が持続的に存続できるように経営をしていく必要があります。その際には、現在の利益を維持しつつも、将来の利益につながるような投資を…
日本の組織経営は世界から見てもユニークな点が多くあります。そして、それが戦後の日本の高度成長を支えてきたともいえるし、その後の失われた30年といった低空飛行の原因となっているともいえましょう。それに関して守屋(2020)は、日本においては、論語…
近年、流行が広がりつつある「パーパス経営」。これは、社会における企業の究極の存在価値を基軸に経営を進めていこうとする思想ですが、これはもともとはジョブ型雇用を前提とする欧米企業のためにつくられた、極めて合理的な発想に基づいているといえます…
ここ数年、「ジョブ型雇用」という言葉が流行しています。過去の「成果主義」や「コンピテンシー」「グローバル人材」などの言葉が流行した時の例を見ればわかるように、数年後にはこの言葉を声高に叫ぶ人は減っていくことが予想されます。それに加え、最近…
前回のエントリーで、企業は創業期には生物のような野生の勘や生命力をもって探索、学習、成長、変化、進化を志向していたはずなのに、いつしか、機械のように安定、管理、秩序、持続、保守、現状維持を志向するようになり、それが大企業病につながることを…
どのような企業にも創業期があります。一般的に創業期には企業規模は小さく、経営資源も限られていますが、創造性が発揮され、イノベーティブな事業や商品を生み出し、顧客や利害関係者、事業パートナーなどとの偶発的な出来事や関係性をうまくとらえること…
組織変革は、組織マネジメントにおける最も本質的な活動もしくは現象の1つであり、多くの組織において課題や問題を抱えるテーマでもあります。組織を取り巻く環境は日々変化しており、その変化に対して組織も変化し適応し続けなければ組織は生き残っていけ…
西洋文明は、人間が機械など人工物の構築によって自然を征服するという構図で発展し、工業化社会が花開きました。その過程で中心を成した思想が機械論的な世界観であり、機械論的な組織観でした。そして、そのような思想を支えたのが、線形性という発想だと…
ニューサイエンスに学ぶ組織論2で議論したとおり、あらゆる生命体は、開放系としての散逸構造を持ち、自己組織化することで生命を維持しています。開放系としての生命体は、環境との相互交流を通して常に自分自身を作りかえながら、すなわち自己を創造し続…
ウィートリー(2009)は、私たちが組織や組織のマネジメントのためにニューサイエンスの成果から何を学ぶことができるのかについて、生物学、物理学、化学、そして複数の分野にまたがる進化論やカオス理論といった分野で蓄積が進んでいる知識を紹介しながら解…
私たちが組織を理解しようとするとき、例えばピラミッド構造の組織図をイメージするなど、部品からなる機械として捉えがちですし、組織をマネジメントしようとする際にも、組織を要素や機能に分解して問題のある箇所を見つけ、それを解決しようとしがちです…
パーパス経営とは、「私たちの企業はなぜ存在するのか」といった企業の存在意義、すなわち企業の究極的な目的(パーパス)を基軸にする経営だと理解されており、近年注目が集まっているコンセプトです。しかし、企業に存在意義や目的があるのは当たり前のこ…
社会においてジェンダー平等を実現していくことは今や世界の常識となっています。例えば、SDGs(Sustainable Development Goals: 持続可能な開発目標)では、「5: ジェンダー平等を実現しよう」が謳われています。しかし、日本の企業社会におけるジェンダー…
新型コロナ危機は2020年初頭より本格化し、世界中でワクチン接種が進んでいるにもかかわらず2021年現在、いまだ収束の見通しが立っていない状況です。そして、新型コロナ危機は、旅行業や飲食業などの特定の業種に対して非常に厳しい試練を与えているといえ…
第二次世界大戦後の日本は、戦後復興と高度経済成長という奇跡を謳歌し、その経済成長を支え、高品質な製品で世界の市場も席巻した日本企業の競争力、とりわけ雇用や人的資源管理のあり方は世界からの称賛の眼差しで迎え入れられました。これは、日本全体に…
日本の人事の実業界では、戦後高度成長期の年功序列型人事から、バブル崩壊後の成果主義ブームを経て、近年の働き方改革やプレミアムフライデー運動と歩調を同じくして、ワーク・エンゲージメント革命が進展しつつあるように見えます。ワーク・エンゲージメ…
企業人事の世界では、企業業績を高めるために人事管理の面からできることとして、様々な取り組みがなされてきました。とりわけ近年では、グローバル人材の発掘・育成、ダイバーシティ・女性活躍の推進、働き方改革・プレミアムフライデーなど、様々な取り組…
モノやサービスを売る力すなわち販売力はビジネスの基本です。いくら良いものであっても販売の仕方を間違えれば売れません。また、販売力を身に着ければどのような業界でも活用することが可能なので、ビジネスパーソンにとっては「一生モノ」の財産となるこ…
今回は、「ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える」の著者でもあり、グーグルの人事担当責任者でもあるラズロ・ボック氏のインタビュー映像を紹介します。9分ちょっとのインタビューで、ボック氏はグーグルがどのように人事管理を行ってい…
ビジネスの世界では、技術や製品のイノベーションのみならず、経営管理の方法においてもイノベーションが起こります。これを、マネジメント・イノベーションと呼ぶことにしましょう。経営の歴史においては、経営管理の構造、プロセス、手法において様々なマ…
リバースイノベーションとは、新興国や発展途上国で開発された製品が、先進国に移転され、展開していくタイプのイノベーションを指します。これは、先進国で開発されたイノベーティブな製品を、新興国や発展途上国で展開するという、従来のイノベーションと…