ラズロ・ボック氏インタビュー:グーグルの人事管理

今回は、「ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える」の著者でもあり、グーグルの人事担当責任者でもあるラズロ・ボック氏のインタビュー映像を紹介します。9分ちょっとのインタビューで、ボック氏はグーグルがどのように人事管理を行っているのかを簡潔に説明しています。以下にインタビュー前半の主要な要点をまとめてみます。

グーグルでは、無料のカフェテリアや遊び要素満載のオフィスななどユニークな環境が整備されているが、これらの狙いは何か。

  • グーグルの人事制度の狙いは3つある。1)社内コミュニティを形成すること、2)イノベーションを促進する環境を作ること、3)業務の効率性を高めること。そのために、グーグルでは、データ、実験、ユーザー視点に基づいてグーグルで働く従業員にとって理想的な環境を構築しようとしている。

グーグルの従業員を動機づける要素は何か

  • 従業員を動かす原動力としてグーグルのミッション以外に重要なものはないだろう。それに加え、自由、風通しの良さ、情報共有が徹底しており、居心地が良いとは言わないが、従業員が果敢にチャレンジできる心理的安全性が保たれている。

グーグルの人事スタッフの構成はどうなっているか

  • 3分の1は伝統的な人事管理の専門家、3分の1は戦略コンサルティングファーム出身者、前者は人事スキルに優れ、後者は問題解決、ビジネスセンスに優れておりシナジー効果が望める。そして残りの3分の1は、高度なデータ分析ができる博士号取得者などである。

グーグルの人事管理の将来的な課題は何か、経済が停滞した場合にどう対処するか

  • 組織が拡大していく中で、親密な関係をどう保っていくかは課題である。経済が停滞したときは、人事にとってはむしろチャンスかもしれない。というのも、経済が停滞しているときにこそ、会社の真の姿を従業員に見せることができるから。従業員のリテンションには気を使っている。