2017-01-01から1年間の記事一覧

今こそ「成果主義」の原点に立ち返ろう

企業人事の世界では、企業業績を高めるために人事管理の面からできることとして、様々な取り組みがなされてきました。とりわけ近年では、グローバル人材の発掘・育成、ダイバーシティ・女性活躍の推進、働き方改革・プレミアムフライデーなど、様々な取り組…

「販売の科学」をマスターして一生モノのスキルを身に着けよう

モノやサービスを売る力すなわち販売力はビジネスの基本です。いくら良いものであっても販売の仕方を間違えれば売れません。また、販売力を身に着ければどのような業界でも活用することが可能なので、ビジネスパーソンにとっては「一生モノ」の財産となるこ…

なぜコミットメントやモチベーションではなく「ワーク・エンゲージメント」に着目するのか

近年、職場における「ワーク・エンゲージメント」という概念への注目が高まっているようです。エンゲージメントの定義は必ずしも1つに定まっているわけではありませんが、近年の学術研究で多く用いられている意味合いとしては、従業員が生き生きと仕事に取…

ラズロ・ボック氏インタビュー:グーグルの人事管理

今回は、「ワーク・ルールズ!―君の生き方とリーダーシップを変える」の著者でもあり、グーグルの人事担当責任者でもあるラズロ・ボック氏のインタビュー映像を紹介します。9分ちょっとのインタビューで、ボック氏はグーグルがどのように人事管理を行ってい…

科学的証拠に裏付けられた「心理資本」に投資して組織や個人の成功を勝ち取ろう

組織ではたらく個人が自分の持っている能力を最大限に発揮することで、組織としても競争力が最大化します。このもっとも基本的な原理原則を実現するために、できるだけ科学的証拠に裏付けられた、すなわちエビデンスベースの知識を活用していきたいものです…

「やらされ感」の正体は心理的オーナーシップの欠如

仕事の場面でしばしば耳にする不思議な言葉に「やらされ感」というのがあります。いわゆるモチベーションが沸かない状態であろうことは推測できますね。「やらされ感」と聞くと、その正確な意味はさておき、なんとなく感覚がわかる気がしますし、多くの人が…

権力を手中に収めた人の行く末はどうなるのか

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組織行動論においては、組織やチームの人々を動かすために必要な能力として「リーダーシップ」が思い浮かぶことでしょう。しかしそれは一面的な見方に過ぎないかもしれません。現実的には、組織を動かすのに最も重要なのは「権力」だという考え方もあるでし…

限定倫理性のメカニズム:なぜ倫理的だと思っている人が非倫理的な行動をしてしまうか

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企業の不祥事や政治家による失言など、モラルに欠ける非倫理的な行動がもたらす事態がしばしば起こります。一方、私たちの多くは、自分は平均以上に倫理的であるという判断する傾向があると言われます(全部足し合わせて平均以上になることはありえないので…

組織内コーディネーションの統合モデル

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組織活動のもっとも本質的な機能の1つが「コーディネーション(調整活動)」です。組織内では様々なタスクが遂行されており、これらを上手にコーディネートして初めて組織として意味のあるアウトプットが出せるからです。別の言い方をすれば、組織内コーデ…

組織デザインの根本原理

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現在の経済環境は大きな変化を遂げており、組織のあり方も変わりつつあると言われます。新たな時代に適合する組織デザイン(組織構造の設計)はどのようなものなのでしょうか。ここで経営学的に考える上で重要なのが、「新しい組織デザイン」とは、「旧来の…

マネジメント・イノベーションの発生理論

ビジネスの世界では、技術や製品のイノベーションのみならず、経営管理の方法においてもイノベーションが起こります。これを、マネジメント・イノベーションと呼ぶことにしましょう。経営の歴史においては、経営管理の構造、プロセス、手法において様々なマ…

異なる制度ロジックの並存は組織に何をもたらすのか

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組織は社会の掟とか不文律のような見えない力によって動かされます。例えば、日本の大企業がある時期に一斉にホールディングスを設立したり、年功的な賃金を排して成果主義的なものに置き換えたりした動きは、組織が何らかの社会的な圧力に従った結果だと解…

「和して同ぜず」のダイバーシティ理論

近年、わが国でも、ダイバーシティ&インクルージョンという言葉が使われるようになりました。これは、人材の多様性を維持し、それぞれの個性を大切にする(ダイバーシティ)と同時に、少数派を阻害したりすることなく全員を包摂するあるいは全員の意見を尊…

ダイバーシティとはいったい何か

近年、日本でも企業におけるダイバーシティ・マネジメントの重要性が叫ばれつつあります。実務的には、多くの場合、女性活躍の話題であることが多いと思われますが、ダイバーシティは男女の問題だけではありません。そもそも、ダイバーシティ・マネジメント…

なぜリバースイノベーションが成立するのか

リバースイノベーションとは、新興国や発展途上国で開発された製品が、先進国に移転され、展開していくタイプのイノベーションを指します。これは、先進国で開発されたイノベーティブな製品を、新興国や発展途上国で展開するという、従来のイノベーションと…

ジングル・ジャングルの誤謬にご用心

組織や人事の分野に限らず、様々な場面において議論が嚙み合わないということがあります。例えば、人事の分野では、成果主義が本当に企業業績を高めるのか、ダイバーシティをどう推進していくのか、などについて活発な議論がなされるものの、賛成派と反対派…