2022-03-01から1ヶ月間の記事一覧

大企業病を打ち破る「複雑系リーダーシップ」2

前回のエントリーで、企業は創業期には生物のような野生の勘や生命力をもって探索、学習、成長、変化、進化を志向していたはずなのに、いつしか、機械のように安定、管理、秩序、持続、保守、現状維持を志向するようになり、それが大企業病につながることを…

大企業病を打ち破る「複雑系リーダーシップ」1

どのような企業にも創業期があります。一般的に創業期には企業規模は小さく、経営資源も限られていますが、創造性が発揮され、イノベーティブな事業や商品を生み出し、顧客や利害関係者、事業パートナーなどとの偶発的な出来事や関係性をうまくとらえること…

ニューサイエンスに学ぶ組織論5:変化の基本思想

組織変革は、組織マネジメントにおける最も本質的な活動もしくは現象の1つであり、多くの組織において課題や問題を抱えるテーマでもあります。組織を取り巻く環境は日々変化しており、その変化に対して組織も変化し適応し続けなければ組織は生き残っていけ…

ニューサイエンスに学ぶ組織論4:非線形性とカオス理論

西洋文明は、人間が機械など人工物の構築によって自然を征服するという構図で発展し、工業化社会が花開きました。その過程で中心を成した思想が機械論的な世界観であり、機械論的な組織観でした。そして、そのような思想を支えたのが、線形性という発想だと…

ニューサイエンスに学ぶ組織論3:創造エネルギーとしての情報

ニューサイエンスに学ぶ組織論2で議論したとおり、あらゆる生命体は、開放系としての散逸構造を持ち、自己組織化することで生命を維持しています。開放系としての生命体は、環境との相互交流を通して常に自分自身を作りかえながら、すなわち自己を創造し続…

ニューサイエンスに学ぶ組織論2:生命体的組織観と自己組織化プロセス

ウィートリー(2009)は、私たちが組織や組織のマネジメントのためにニューサイエンスの成果から何を学ぶことができるのかについて、生物学、物理学、化学、そして複数の分野にまたがる進化論やカオス理論といった分野で蓄積が進んでいる知識を紹介しながら解…

ニューサイエンスに学ぶ組織論1:量子力学的組織観と場の理論

私たちが組織を理解しようとするとき、例えばピラミッド構造の組織図をイメージするなど、部品からなる機械として捉えがちですし、組織をマネジメントしようとする際にも、組織を要素や機能に分解して問題のある箇所を見つけ、それを解決しようとしがちです…

異なる価値観を持つメンバーを束ねて組織の一体感を作り出す方法

パーパス経営を実践していくうえでカギとなるのが、組織メンバー全体に組織のパーパス、理念、ミッションなどが浸透し、組織メンバーが一丸となってその実現にむけて情熱を傾けられるような一体感、連帯感、帰属意識を醸成し、維持することだと考えられます…

パーパス経営への連帯感と感情エネルギーを生み出す儀礼的共有体験

パーパス経営がうまくいく場合、組織のメンバーは共有された目的やミッションの実現に向けた強い一体感と連帯感を経験し、場合によってはそれが宗教的でさえあるというような表現が当てはまることもあるかと思います。ある意味、強い組織には(良い意味で)…

パーパス経営を成功させる経営指標とはどんなものか

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組織マネジメントの観点から見た場合にパーパス経営の成否を握るのは、組織で働く人々がそのパーパスを自分ごととして捉えてその実現に向けたモチベーションを高めることができるか否かだと言えましょう。そして、それが可能となる条件は、企業のパーパスや…