IHRM

中国IT企業の組織マネジメント

かつて日本企業は、メイド・イン・ジャパンの高品質な工業製品で世界市場を席巻し、高度成長を実現しました。高度成長を実現させ、世界経済におけるジャパン・アズ・ナンバーワンの地位を確立することができた背景には、戦後に確立した日本の雇用慣行や組織…

多国籍企業の言語戦略:ルオ=シェンカーモデルとは

多国籍企業は、様々な地域で事業を行っています。したがって、多国籍企業が使用する言語も多岐に渡ります。つまり、多国籍企業は、多言語企業であるということができます。言語は、企業内のコミュニケーション、コーディネーション、そして知識移転や共有に…

多文化チームの創造性を促進する多文化インサイダーと多文化アウトサイダー

多国籍チームや多文化チームと聞くと、様々な国籍の人々が集まったチームであると単純に考えてしまわないでしょうか。しかし、忘れてはいけないのが、多文化人材です。例えば、確かに、多文化チームと言えば、日本人、アメリカ人、ドイツ人、中国人、アルゼ…

なぜ成果主義賃金を好む国と嫌う国があるのか:鍵となる「公正世界信念」

以前、わが国の人事の世界では「成果主義ブーム」が起こりました。年功的な賃金運用への批判から、高い成果をあげた社員には高い給料で報いるという方針を基本とする成果主義賃金の導入を進めようとする動きが全国的に広がったのです。しかし、このような「…

英語力強化は、会社としてグローバル化を強力に推進する覚悟を示す「メッセージ」である

日本企業のグローバル化の進展とともに、近年では「グローバル人材」「英語公用語化」などの流行語も飛び交うようになりました。要するに、海外のオペレーションや、国内外のビジネスのコーディネーションなどができる人材が日本企業には不足しているため、…

マルチカルチュラル人材の思考パターンと多国籍企業での活躍のあり方

ビジネス環境のグローバル化が進むにつれ、とりわけ複数の国にまたがって事業活動を行う多国籍企業では、複数の文化に精通したマルチカルチュラル人材(多文化人材)が重要な役割を担うと思われます。しかし、一口に多文化人材といっても、その人が経験した…

「包摂風土」の醸成が人材のダイバーシティを活かす

近年、人材のダイバーシティ・マネジメントの重要性がますます高まっています。ダイバーシティ・マネジメントの要諦は、性別、人種、国籍、文化などが異なる多様な人材を採用し、それに伴う多様性(ダイバーシティ)を、企業の強みに変換することです。ダイ…

組織で働く多文化人材はどのような特徴をもち、いかなるかたちで組織に貢献するのか

世界がグローバル化するにつれ、企業で働く人々の中に、同一国で生まれ育った典型的な人々に加え、複数の文化的背景を持った多文化人材(multicultural employees)が増えるようになりました。例えば、他の国から移民してきた人材、海外赴任などで長期間他国に…

「オペレーションのグローバル化」から「マネジメントのグローバル化」へ

「グローバル人材」や「人事のグローバル化」といった、グローバル経営に関するトピックが2010年ごろから頻繁に叫ばれるようになりました。しかし、日本はもともと加工貿易国であり、海外市場なしには存在しえない企業も多かったはずです。さらに、円高の進…

日本企業のグローバル化の鍵は「空気が読める」外国人社員を育成することか

近年、グローバル化の波はとどまるところを知らず、日本企業も、人材のグローバル化、海外進出拠点経営の現地化、外国人従業員の採用、英語公用語化への議論など、人材マネジメントのグローバル化への対応に追われています。日本全体でも「グローバル人材」…

巨大なムラ社会的グローバル企業としてのトヨタ

日本の企業はムラ社会的で、共同体的であるという指摘をしばしば耳にします。島田(2013)も、現在の日本は企業社会であり、日本企業が近代社会の担い手となってきたのであり、そのことが日本の経済的豊かさを支えていることを示唆しています。そういう意味で…

企業における英語公用語化とシンガポール型マネジメントモデル

近年、日本企業においても経営のグローバル化やグローバル人材といったテーマが最優先事項となりつつある中、社内の公用語を日本語ではなく英語にする企業もいくつか出てきています。これについては賛否両論があるようですが、批判的な意見のほうが多いよう…

人事を行う日本の人事部、人事を助ける外資系の人事部

ビジネスの世界で通説としてあるのが「日本企業では人事部の社内での権力が強く、外資系企業では人事部の社内での権力は弱い」というものです。日本ではしばしば人事部に配属になることは「花形」であり「出世コース」の1つだと言われることもあります。実…

多国籍企業の海外拠点における人材マネジメントはどうあるべきか

経済のグローバル化の進展にともない、わが国での多くの企業が海外に拠点を設けるようになり、いわゆる多国籍企業になってきました。多国籍企業経営の難しいところは、制度的・文化的環境の異なる国々を跨いだかたちで、企業としてのグローバルな事業を円滑…

グローバル本社と日本本社

近年、日本企業のグローバル化が急務となっていますが、なかなか真のグローバル企業に脱皮できない日本企業が多いという話をよく耳にします。経営は依然として日本人社員が中心で、日本語で行われ、日本的な経営から脱却できないというような話です。そして…

地球規模での会社経営に必要な人材マネジメント

チュルパンと高津(2012)は、グローバル経営すなわち「地球規模での会社経営」で必要なのは、「地球規模の幅広い視野を持ち、長期的に事業を構想する力」と、「文化や言語を超えてその構想を実現するマネジメント力」だといいます。そして残念ながら日本企業…

インド企業に学ぶ人材マネジメント

飛躍的成長を遂げていながら、その経営手法があまり注目されてこなかった企業として、インド企業があります。シンほか(2011)は、成長を支えるインド企業の経営を「インド・ウェイ」と名付けて紹介しています。今回はその中でも、インド企業の人材マネジメン…

日本企業が目指すべき経営・人事のグローバル化とは

近年、企業経営のグローバル化、および人材のグローバル化が頻繁に叫ばれるようになってきました。以前から、多くの企業がグローバルなレベルで競争していかざるをえないことはわかっていたことであり、ここ数年で急激に経営や人事のグローバル化がキーワー…