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アテンション・ベースト・ビューとは何か(「選択的注意」が企業を動かす)

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戦略論・組織論における「アテンション・ベースト・ビュー(The attention-based view of the firm)」とは、ウィリアム・オカシオが体系化した企業行動を説明するための理論であり、「限定された合理性」を基軸としたハーバート・サイモンやジェームズ・マ…

流行の経営手法を導入すると企業業績は向上しないが経営者報酬は上がる

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企業は、最新の経営手法、流行している経営手法に飛びつく傾向があります。例えば、近年では、「ビッグデータ」を活用することによって企業業績を高めようという動きがもてはやされています。人事の世界では、「グローバル人材」の育成が急務であると言われ…

なぜ不祥事企業は世間から糾弾されるのに被害企業は世間から同情されないのか

企業の不祥事は後を絶ちません。食品偽装、リコール隠し、情報漏えいなど、次から次へと発覚します。一方、企業が自然災害や犯罪などによって被害を受けることも次々と起こります。ハッカー攻撃による被害、地震災害や火事災害、海外での民衆の暴動による損…

組織アイデンティティはどのようにして形成されるのか

私たち1人ひとりにとって「自分はいったい何者なのか」という問いへの答えとなる「アイデンティティ(自我同一性)」は、生きていくうえでもっとも根本的かつ重要なものであると同様に、組織にとっても「私たちはいったい何者なのか」という問いへの答えと…

流行する経営手法はどのように変容していくのか

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現代のビジネス社会では、新しい経営手法が提案され、それがブームとなると多くの企業がそれを導入することで普及していきます。しかし、新しい経営が流行し、ビジネス社会で普及していくに従って、その手法の形がどんどん変容し、オリジナルなものとは異な…

言語表現のレトリックが新しい経営手法の流行を左右する

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ビジネス社会では、さまざまな経営手法が生み出され、広がっては衰退していくというプロセスを繰り返します。ある経営手法が急激なブームとなって普及し、その後急速に熱が冷め廃れていくような場合もあれば、別の経営手法がゆっくりとしかし確実なかたちで…

戦略的組織プラクティスとは何か

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戦略的組織プラクティスとは、企業にとってのコア・コンピタンスや競争優位性を規定する戦略的重要性をもつ経営施策(プラクティス)のことを指します。それゆえ、競合他社との差別化がなされているもの、他社に真似されにくいものといった特徴を持っていま…

ストーリーとアイデンティティが織りなす新たな組織形態の形成プロセス

組織アイデンティティは、組織として「私たちはいったい誰(何)なのか」という問いに答えるものとして理解できます。ですが、従来の組織アイデンティティの研究は、暗黙のうちに、当該組織がすでに存在するものとして、その組織のアイデンティティの特徴を…

マネジメント・イノベーションの生起プロセス

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イノベーションというと、製品開発や技術革新を思い浮かべがちですが、経営手法やマネジメントでもイノベーションが存在します。現代における企業経営は、マネジメント手法に関するさまざまなイノベーションが積み重なって出来上がったものだといってもよい…

仕事観や会社のイメージは日米でどう違うか

わが国でも、日本企業と外資系企業とでは、職場の雰囲気や社員の特徴がかなり違うと感じることがあります。例えば、日本企業で正社員として働いている場合、「明日に突然、解雇されるかもしれない」と考えるのはほぼ非現実的でしょう。それだけ、雇用の安定…

ネズミ講的組織論

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企業は規模的に成長しているときに最も組織が活性化すると考えられます。その後、十分に大きくなって大企業化してくると、いわゆる大企業病となって活気が停滞してくるでしょう。そして、活力を失った企業はやがて衰退していきます。このようなプロセスには…

戦略コンサルタントの仕事術

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今回は、戦略系コンサルティングファームに在籍する知人との私的な会話などからヒントを得て、戦略コンサルティングの仕事の本質についての私見を紹介してみようと思います。近年になって、戦略系コンサルティングファームは就職希望先としても人気を博して…

プロフェッショナル・ファームの組織論

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組織には、一般事業会社や金融会社などがありますが、中でも近年において、優秀な人材が入社を希望することが多いのが、プロフェッショナル・ファームです。プロフェッショナル・ファームの例を挙げれば、伝統的なものとしては会計事務所や法律事務所があり…

企業の非多角化(選択と集中)行動と証券アナリストとの関係

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アメリカではかつて、企業の事業多角化がもてはやされた時代があります。それに伴い、M&Aによって事業を切り売りしたり買収することがブームとなりました。それに対し、1980年代から90年代にかけては、多角化の解消による選択と集中、本業回帰の動きが増加し…

企業と「ご意見番」とのネットワークの重要性

一般的に、市場というと、商品やサービスを売る企業と、製品を買う顧客との交換関係として理解されがちです。しかし、商品やサービスによっては、顧客にとって品質を見極めるのが難しい場合があります。その場合、企業と顧客の間に、鑑定人、ご意見番、批評…

一流企業とセレブ企業はどう違うのか

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近年の組織論や戦略論では、企業の競争力を生み出す重要な資産として「無形資産」に注目します。たとえば、製品ブランドは、企業の売り上げや利益に貢献する無形資産であると考えられます。Pfarrer, Pollock & Ridova (2010)は、「企業の評判(reputation)」…

セレブ企業になる方法とその後

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セレブ企業とは、主にメディアの働きによって世間から注目の的となる企業のことを指します。Rindova, PollockとHaywordは、セレブ企業を生み出すメディアの働きを説明すると共に、企業がセレブ企業になるための行動についても論じています。そのポイントは、…

セレブ企業の誕生プロセス

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現代では、世間において注目の的となって脚光を浴びる企業がしばしば出現します。そういった企業は「業界の風雲児」「変革の覇者」「時代を切り開く企業」のように、熱狂的もしくは羨望のまなざしで見られることもしばしばです。Rindova, PollackとHayward(2…

複数の顔を持つ組織のマネジメント

組織アイデンティティとは、一言でいえば、組織として「私たちはいったい何者なのか」の答えとなるものです。何が私たちの組織を形作る中心となっているのか、何が他の組織と違うのか、何が一貫しているのか、などについての答えでもあります。これに関して…

変革期における組織アイデンティティの曖昧性

近年、企業の合併および買収を始め、さまざまな形で企業にとって組織アイデンティティの変化を含む大きな変革が起こる機会が増えてきました。「私たちは何者なのか」を意味づける組織アイデンティティの変化は、組織変革プロセスにおいても重要な概念となり…

企業合併における移行的アイデンティティ理論

近年、M&A(企業の合併および買収)が盛んになり、企業に勤める従業員にとっては、自分の働いている企業が他者と合併し、新たな企業に生まれ変わるという事態も珍しくなくなりました。自働く人にとっては誰であってもその可能性が考えられるような社会になっ…